エーザイ、社内サーバがランサムウェア被害　薬品配送に影響の可能性

エーザイは6月6日、社内サーバの一部がランサムウェアに感染したことを発表しました。情報流出や原因については「調査中」としています。また、配送システムが被害を受けており、薬品など医療機関向けの配送に影響が出る可能性を示唆しています。

同社がランサムウェアの被害を確認したのは6月3日深夜で、担当者がグループ内の複数サーバーの情報がランサムウェアによって暗号化されていることを確認しました。このため、直後に被害を受けたサーバを全体サーバから切り離すとともに、外部専門家の協力のもと調査を開始。対策本部を立ち上げたとのことです。

流出情報や感染経路、犯行グループの声明などは「大半が調査中」とのこと。ただ、配送システムが被害を受けていることから「現時点での影響は不明」と前置きした上で「今後の調査で医療機関向けの配送に影響が出る可能性がある」と明らかにしました。

同社は「取引先、関係先に多大なるご心配とご迷惑をおかけすることになり、深くお詫び申し上げる」と謝罪。また「外部専門家や警察と連携の上、システムの保護と復旧に向けて作業を進めている。皆さまへのご迷惑を最小限に止めるべく取り組む」と声明を出しています。

ランサムウェア被害が業績予想に及ぼす影響については「現在精査中」としており「修正の必要があると判断した場合には速やかに公表する」と述べています。